お彼岸とは、春分の日、秋分の日を中日とする前後7日間のことです。この時期に営む仏事も総称して彼岸ということもあります。

仏教用語では、サンスクリット語で「波羅蜜多」を訳した「到彼岸」から出た言葉です。人々が暮らすこの世「此岸(しがん)」に対し、向こう岸の世界、迷いがなく、生死を超越した悟りの境地に到達するという意味です。

 

お彼岸の期間は、浄土へ生まれ変わりたいと願い、「布施(ふせ)=施しをすること」「持戒(じかい)=十善戒を守ること」「忍辱(にんにく)=耐え忍ぶこと」「精進(しょうじん)=向上心をもって生活すること」「禅定(ぜんじょう)=自分の心を見つめること」「智慧(ちえ)=ものごとを正しく判断する力を磨くこと」という正しい6つの行いを実践する時とされています。

お盆が先祖の霊がこの世に戻ってくるのに対し、お彼岸はこの世から浄土へ近づくために修行をする期間です。ある意味、極楽浄土にあこがれる期間と考えるとわかりやすいかもしれません。